阪神淡路大震災、新潟県中越地震、スマトラ沖大地震・・・。
日本各地、世界各地で大地震、台風、火災などの災害が起きていますが、あなたは大事なペット(家族)を自分で守れますか？ |
テレビや新聞で報道される生々しい映像を見て、多くの飼い主さん達が思うこと。
それは、「ペットは大丈夫？」「動物達はどうしているの？」
明日、我が身にも起こるかもしれない天災です。
私たちは、愛犬・愛猫を守る心の準備、身体の準備ができているでしょうか？
1995年に起こった阪神大震災時のデータを集めた『兵庫県南部地震動物救済本部の記録』にある、兵庫県獣医師会会員へのアンケートから一部を紹介します。 |
| ＜現場の獣医師が特に感じたこと＞ |
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地震に対する恐れからか、悲鳴をあげたり、食欲不振をおこしたり、あるいは消化器系の疾患を起こすものが多かった。 |
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慢性的な内科治療中の犬・猫が罹災により、症状悪化したものが数例あった。 |
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余震のためか、食欲不振の動物が増加した。 |
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環境の変化が原因と思われる疾患が数例あった。 |
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避難してきた方々の動物に、内科的疾患が目立った。 |
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オーナーが震災のために、安楽死を希望する人が30人いた。しかし、安楽死はさせなかった。 |
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自宅が全壊しても、動物を大切にするオーナーが多かった。 |
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人間の心の温もりや思いやりを感じた。 |
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人間も動物もお互いに、心の拠り所にしていたように思う。 |
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ストレスからケイレンを起こした猫が数頭いた。犬はストレスで夜鳴きをするものがいた。 |
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（参考：DOG FAN） |
パニック・・・。ケイレン・・・。安楽死・・・。
当時は、恐怖や不安といった精神的ストレスや、慣れない避難生活による肉体的ストレスによって、下痢や嘔吐、食欲不振などの症状を示すペット達がたくさんいたのです。
今回の新潟県中越地震で、避難生活を余儀なくされた人は、一時10万人以上いました。過酷な避難生活が原因で死亡した方。車の中で避難生活を送り、*エコノミークラス症候群とみられる症状で死亡した方。そんなニュースが連日続きました。 |
*エコノミークラス症候群＝肺塞栓症のこと。長時間の乗車でよく問題になる。とくに飛行機。
長時間同じ姿勢を維持し続けると、血液の流れが悪くなり、とどまった血液によって血栓がつくられる。
これが肺動脈に詰まって、突然の呼吸困難、胸痛を起こし、重症の場合、死に至る。 |
避難所へ向かわず、車の中で寝泊りする被災者が多かったことは皆さんの記憶に新しいはず。
被災地がＴＶで映し出されるたび、空き地やグラウンドに車がずらりと並んでいる光景を覚えていますか。 車内で過ごす人が多い。実は、その大部分がペット連れの人達だったんです。
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●「このコだけ残して逃げられない」
●「このコといっしょにいたい」
●「このコのためなら死んでもいい」 |
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飼い主ならこう思うのは当然ですよね。
当初は、“避難所自体が動物を受け入れてくれない”という事実上の問題がでてきました。
その時の一番の問題点は衛生面。公衆衛生上、行政の立場ではやむを得ない場合があったのです。実際、避難所によっては、ペットをめぐるトラブル(鳴き声・臭い・排泄物・咬傷事故・毛・etc)が発生しました。避難所には、動物が苦手な方やアレルギーの方もいらっしゃいます。
でも、そんなこともしばらくの間。時間の経過とともに多くの愛護団体、ボランティア達によって、動物受け入れ可の避難所が増えてきました。
しかし、それでも車中で暮らす飼い主が多い。なぜか？
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それは
避難所に動物を連れて入れないのではないか、
周りの人に迷惑をかけるのではないかと、逆に思い込んでいる人や、気を使う人が多かったのです。
避難所が何も全面的に100％受け入れ禁止なわけではありません。 |
災害時にいかにして、家族同然のペットと『同行避難』するか？
行政側の対応も、飼い主側の意識の備えもまだまだ不十分です。
このことが、ペットと飼い主のさまざまな不幸につながったのではないでしょうか。
ペットを連れてどこへ向かったらいいのかわからない。しかし、自分のペットは自分で守らないと。そう思う飼い主が、避難所へ行くのをためらったり、家に置いてきたペットを助けに戻って、二次災害にあうなどの危険にさらされたのです。
いかにしてペットと一緒に逃げるか。
いかにして守るか。そのためには、あらかじめ準備をしておかないといけないことがあります。
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そこで、”用意しておきたい持ち物リスト”をつくりました。
災害時に備えて、是非とも今すぐチェックして下さい。
今、これを読んでいる飼い主さん達、一体いくつチェックできましたか？ |
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サンカム新聞
